<ブログ>
<R8年3月14日> (ネタニヤフ戦争 NO.5)
有料版|緊急解説!! ネタニヤフ死亡説が急浮上!? 6本の指を持つネタニヤフが出現!?
いまネット界隈ではネタニヤフ死亡説が急浮上中!! なんと6本の指を持つネタニヤフまで登場しているのだ。
もしも、死亡説が本当であれば、イラン戦争は終わるのか? それとも単なるガセネタなのか?
ジェームズ斉藤が緊急解説 管理人 2026.03.14 サポートメンバー
ジェームズ トランプ大統領が今度は終戦のタイミングを「私が骨の髄まで感じた時(when I feel it in my bones.)」
と発言しました。ネタニヤフやイスラエルに関する言及がないのが重要なポイントです。
The American Conservative @amconmag
President Trump says the Iran War will end "when I feel it in my bones."
——「骨の髄まで感じる時」とはどういう意味で、どういう意図があるんですか?
ジェームズ 一見無責任な、いつものトランプ節に聞こえると思いますが、実は結構意味深なのです。
——意味深?
ジェームズ さきほども言いましたが、ネタニヤフやイスラエルが出てこないのがポイントで「イスラエルをどうするか」
という問題に「トランプなりの目処がついた時」がその時なのです。
——目処がつきそうなんですか!? 落とし所はどのあたりですか?
ジェームズ ネタニヤフ及びネタニヤフ政権関係者の死亡と思います。
——えーっ、つまりネタニヤフの暗殺ですか!?
ジェームズ まあ、暗殺もそうですが(苦笑)、実は先日のイランの攻撃以降、ネタニヤフ及び閣僚の安否が
わからなくなっているのです。イスラエル側が徹底的に情報統制をしているため、はっきりしたことは
言えないのですが、本日出されたネタニヤフの演説動画がAI動画だったのは確かです。
なんとネタニヤフの指が6本もあるのです。
Megatron @Megatron_ron NEW:
🇮🇱 The latest video released by the government itself shows that it was AI generated because
Netanyahu has 6 fingers.
The question now is whether Netanyahu is just hiding, has been killed, or is seriously injured.
2026/03/13 19:14 3754 Retweet 15519 Likes
——本当ですね! ということはもう死んでるかもしれない?
ジェームズ その可能性はあります。しかし、イラン側が流しているディスインフォメーションの可能性も
捨てきれません。ともかく先日のイランの攻撃がイスラエル政府関係者の施設や住宅を徹底的に
破壊したということ、ここ数日ネタニヤフが公の場に姿を現していないというのはまぎれもない事実です。
——状況証拠はそろってきますね。それを受けてトランプはいま楽観ムードになっているんですかね?
ジェームズ 可能性は高いですね。どうやらトランプ政権内では「ネタニヤフは死亡」と受け止めて行動
しているようです。アメリカ側の状況証拠でいうと、いま言ったトランプが楽観的になっているのに加えて
トランプ家に放たれたモサドのスパイと言われるクシュナーとウィットコフ特別大使の動きも変ですからね。
ネタニヤフ死亡説が出回りだしたあたりで急にイスラエルへの出張予定をキャンセルしています。
——この時期にイスラエル行きをドタキャンするのは不自然ですね。
ジェームズ あと、これは関連しているのかよくわかりませんが、つい先日ベッセント財務長官がテレビの
インタビュー中に急にトランプ大統領に呼ばれて中座したのです。その時の映像がこれですが
戻ってきた時のベッセントは急に呂律がまわらなくなってしまったのです。
間違いなくトランプから衝撃的なことを言われたはずです。それが何かはわかりませんが
たぶん、ネタニヤフの件ではないかという憶測が出回っていますね。
Clash Report @clashreport
U.S. Treasury Secretary Scott Bessent was abruptly pulled from a live interview after being told
“the President wants you right away.” After returning, his voice was noticeably shaken.
2026/03/13 17:12 5412 Retweet 26585 Likes
——う~ん、確かに呂律がまわってないですね。ちなみにベッセントは終戦派でしたっけ?
ジェームズ 当然終戦派です。ドルの後ろ盾である石油とAIを組み合わせたペトロダラーの最新版である
ペトロAI体制がイランの攻撃で崩壊するのを心配しています。いまはロシアが事実上ペトロAI体制を支えて
いる状況ですが、そのための一時的な対露経済制裁解除の判断はベッセント財務長官のものですから。
——ならば「やっと戦争が終わるという喜びの震え」と考えられないこともないですね。でも、そうは見えないですよね?
ジェームズ 見えませんね。なぜ喜んでいないのかというと、もしネタニヤフが死亡しているのであれば
イスラエルが何をしでかすかわからないからです。イスラエルがどこで暴走するのか、何がきっかけで尋常で
なくなるのかをアメリカはまったく理解していませんので。アメリカはいまだにイスラエルの思考や行動を
把握できていないのです。ですから、トランプ政権の人々は毎回イスラエルの動きに戦々恐々となるのです。
——そうですかぁ。実際のところどうなんですかね?
ジェームズ こればかりはネタニヤフの遺体が公開されるまで本当かどうかはわからないでしょうね。
まあ、イスラエルのことなので遺体もフェイクかも知れませんが(苦笑)。万が一ですが、イスラエル側が死亡を
公表すれば、停戦への一つのきっかけにはなるでしょう。
——ということはネタニヤフ死亡の場合、イラン戦争は即時停戦になるんですか?
ジェームズ いえ、それはあり得ません。現状、ホルムズ海峡封鎖が継続されているのでアメリカが手を
引くことはできません。停戦はイランのホルムズ海峡の開放と戦闘停止が条件です。
つまり、イラン側で対米ジハードを宣言したあの大アヤトーラのファトワーを解除してもらう必要があるのです。
これはかなりハードルが高いです。ですから、現状では何も決まっていないのと同じです。
実際、アメリカは海兵隊2500人をイランに送り込んで上陸作戦をやるかもしれません。
これはホルムズ海峡に向けてイランが沿岸部から打ちまくっているミサイル発射台の除去のためです。
まずはこのホルムズ海峡問題をどうにかするのが肝心です。軍事作戦に関してはそれしかいまの
トランプの頭の中にはありません。紙切れ同然のドルを支えるペトロAI体制に直撃するホルムズ
海峡問題をなんとしてでも解決するのが喫緊の課題なのです。
<R8年3月13日> (ネタニヤフ戦争 NO.4)
有料版|なぜトランプは「TACOる(コロコロ態度を変える)」のか!?これを読めばイラン戦争の問題の本質が
一気に氷解 前回、トランプのこんにゃく野郎ぶりを紹介したが、なぜ、彼はああなのか?
イラン戦争の問題の本質についてジェームズ斉藤が徹底解説! これを読めば、イラン戦争が一気に理解できる
管理人 2026.03.13
——前回の記事の続きですが、なぜ、ここ数日で急にトランプ政権内で終戦派が台頭してきたんですか?
ジェームズ これは先日もお話ししたように、イランがドルの根幹である石油とAI関連の施設を攻撃したからです。
原油価格高騰とAIバブル終焉の組み合わせは中間選挙で確実に負ける方向性ですから、さすがに終戦派も
黙っていられなかったということです。
——原油価格の高騰はわかりますが、AIバブルの終焉も選挙戦の敗北に関係するんですか?
ジェームズ もちろん原油価格の高騰は喫緊の課題ですが、AIバブルの終焉はトランプ政権の息の根を一発で
止めてしまいかねません。というのも、サウジをはじめとするアラブ諸国の対米投資はAI技術誘致が目的だったのです。
彼らはAI技術の導入とデータセンターの誘致をすることで石油に代わる産業を作ろうとしていました。
だからこそ、大量の政府資金をウォール·ストリートに流していたのです。これがここ数年のAIバブルです。
ところが、イランはその投資先のデータセンターを破壊したのですから、中東諸国が資金を引き上げようと
考えるのは当然です。
——確かにイランはAmazonのAWSデータセンターをドローン攻撃していましたね。
ジェームズ Amazonはまだよかったのです。中東諸国が震え上がったのはMicrosoftのデータセンターを
破壊したことです。実は、Microsoftは戦争省のデータセンター事業を担っており、ここを攻撃されると
アメリカの軍事作戦に直に影響を及ぼすのです。
——えっ、戦争省のデータをアメリカは中東においていたんですか!?
ジェームズ 戦争省だけではありません、NATO、国防総省、アメリカ政府の機密データもです。
さらに言えば、ここ数年間に中東に進出した欧米の大手金融機関のデータも扱っていました。
すでに世界中の金融市場のデータの一部が吹っ飛んでしまっている可能性があるのです。
——そんなことになっていたんですか!? でも、なぜあんな危険なところにデータセンターなんかを
置いたんですか?
ジェームズ 米軍基地があるので危険だと思っていなかったのです。それどころか、湯水のように石油が
使える中東では電気料金はほとんどタダですからデータセンターを設立運用するには理想的な場所
だったのです。もちろん中東諸国からの多額の投資も見込めますからね。
実際、UAE、サウジアラビア、カタールは数十億ドル規模の政府投資をしていました。
そこをイランは攻撃したのです。単なるデータセンターの攻撃ではなく、アメリカの防衛体制と中東諸国からの
投資を潰し、いまのアメリカの経済を支えているAIバブルを潰しにきたのです。
これはトランプでなくとも戦争続行など考えられないでしょう。
——イランはアメリカ経済の泣き所を直接攻撃してきたんですね。
ジェームズ ですから、トランプは「いち抜けた」と言い出したのです。トランプ自身はアメリカファーストの
前に自分ファーストなゴリゴリのプラグマティストですからね(苦笑)。
もしも、中間選挙で負けたら弾劾裁判で失脚し、家族が逮捕されたり、自分自身が再度の破産状態に
なりかねません。一番避けたいのはそこです。というか、最近ではこのような「家庭の事情」しか頭に入っておらず
軍事作戦など二の次になっています。
——それが最近の急な心変わりの理由だったんですね。
ジェームズ そうです。そして、ここで重要になってくるのが「この戦争におけるアメリカの勝利条件」です。
これまで「イランを物理的に抹消するか」「イスラエルをポイ捨てするか」の二択でしたが、終戦派が台頭して
いるいまは「イスラエルポイ捨て」一択にシフトしています。それもあってか、トランプは最近「クシュナーから
インテリジェンス共有があったので開戦に踏み切ったんだ」とまるでクシュナーのせいで開戦したかのような
ことを言い出しました(苦笑)。
——「自分の娘婿はモサドのスパイだ」と言ってるようなものですが(苦笑)。
ジェームズ 実際そういう意味で言っています(苦笑)。トランプはクシュナーから何度も煮え湯を飲ませられて
いますからね、今回のイラン戦争の件では。
——しかし、問題はイスラエルを簡単にポイ捨てできるのか? ですよね。それができないから戦争に
踏み切らざるを得なかったわけだし、いまでもダラダラ付き合っているわけですよね?
ジェームズ もちろん簡単にはいきません。しかし、戦争を終結しないと完全に中間選挙で負けます。
トランプはそれだけは避けたいですし、実はイスラエルもそれを望んではいません。なぜなら、いまや
民主党は完全に反イスラエルになっていますから、「中間選挙でトランプが負けてもいい」とはイスラエルも
考えていないのです。逆に言えば、そこがトランプが強みにもなっていて、12日のケンタッキー州で行った
集会のスピーチでは「我々は戦争に勝った」と発言したあと『Y.M.C.A.』の曲に合わせて
いつものトランプダンスを踊っていましたからね(苦笑)。
Fox News @FoxNews
TRUMP DANCE: Following his speech in Hebron, Kentucky, President Trump showed the crowd
his signature moves.
2026/03/12 08:16 688 Retweet 4224 Likes
——ホントですね! ここまでされると逆に笑えますね!
ジェームズ MAGAの人々もそういう姿を見て、なんとなくトランプを許してしまうのです。
あれは強烈な人たらしです(苦笑)。
——恐ろしいカリスマ性ですね(苦笑)。それにしてもイスラエルのトランプ脅しはなんだったんですかね?
大した効果はなかったということですか?
ジェームズ いえ、イスラエルはトランプへの恐喝をいまも継続しています。しかし、イスラエルがいくら
恐喝してもアメリカの世論には逆らえず、かといって民主党を信用することもできないのでイスラエルは
イスラエルで身動きが取れなくなっているのです。なので、トランプは踊って時間稼ぎをしています(苦笑)。
アメリカの世論の圧力で戦争から撤退せざるを得ない状況が来るのを待っています。
——ということはもしかしたら実質イランの勝ちで早めに戦争が終わる可能性もあるんですか?
ジェームズ いいえ、それは難しいと思います。理由はアメリカがイスラエルを簡単にポイ捨てできないからです。
その最大の要因はイスラエルには「サムソン·オプション(Samson Option)」があるからです。
——サムソン·オプション?
ジェームズ サムソンは旧約聖書に登場するイスラエルの英雄で怪力の持ち主です。宿敵であるペリシテ人
つまりパレスチナ人との最終決戦において、神殿の巨大な柱を素手で破壊し、大勢のペリシテ人を
巻き添えにしながら建物の下敷きになって死にます。つまり、「サムソン·オプション」とは自爆覚悟で
核兵器を使用する「世界をあの世に道連れ戦略」なのです。
——なんてハタ迷惑な! 国ごと自爆テロですか!?
ジェームズ そうです。投げやり的な核攻撃をアメリカ、イランを含む全世界に対して行い、イスラエルも
自滅する自爆テロを行う可能性があるのでトランプもイスラエルになかなか強く出れないのです。
——でも、それをする可能性は低いんじゃないんですか?
ジェームズ 低いかもしれませんが、サムソンの逸話は旧約聖書に書かれている「前例」なので踏襲するのが
ユダヤ人の務めになります。ですから、ネタニヤフなどのゴリゴリの正統派ユダヤのような人間は追い
詰めると本当にやりかねないのです。——結局トランプの出口はどこにありますか?
イスラエルが諦めるまでダラダラお供を続けるしかないんですか?
ジェームズ なんとも言えません。すべてはネタニヤフが決定権を持っています。発動権限はイスラエルの
指導者が持っていますので、ネタニヤフが納得すれば「サムソン·オプション」は発動されません。
だからこそ、トランプも「終戦のタイミングはネタニヤフと決める」と言ったのです。
(下のトランプの表情がまさにすべてを物語っている?)
Clash Report @clashreport
Trump told The Times of Israel that the decision on when to end the war with Iran will be made together
with Netanyahu, though he said he will ultimately decide “at the right time.”
“I think it’s mutual… We’ve been talking. I’ll make a decision at the right time.”
2026/03/09 14:16 33 Retweet 226 Likes
——ということは「アメリカが『イスラエルポイ捨て』をして勝手に撤退」する可能性はほぼないわけですね。
ジェームズ ネタニヤフが米軍の撤退を承認すれば可能です。つまり勝手な撤退はできません。
なので、この戦争は最初から最後まで「ネタニヤフの戦争」だと言うのです。
——まったくなんて戦争を始めてくれたんですか、トランプは!
ジェームズ 選挙で勝ちたいからです。しかもそれは究極には自分と家族を訴追などから守るためです。
それが泥沼に踏み込んだ理由です。壮大な戦略も何もありません。
その一方、イランの動きにも注意が必要です。12日、アメリカに対して停戦の条件を提示しました。
——えっ、イランには停戦する気があるんですか?
ジェームズ もちろん、ありません。あるわけがありません(苦笑)。なにしろ、イランが提示した停戦の条件は
「イランの正当な権利の承認、賠償金の支払い、そして将来の侵略行為を防ぐための確固たる保証を
アメリカが承認する」ですからね。絶対に無理です。では、なんのために、こんなことを言い出したのか
というと「アメリカからイランに対して停戦のアプローチがあった」ことを暴露しているのです。
——まだ停戦のアプローチは続けていたんですね、トランプは。
ジェームズ 続けています。しかし、イランはジハード宣言をしているので交渉なんか絶対にしません。
交渉に乗るをふりをしているだけで、それによってアメリカとイスラエルの間に疑心暗鬼の状態を生み出し
アメリカとイスラエルを離間させるのが目的です。
——う~ん、そういうことなんですね。それにしても、ジェームズさんがいま言った「イランはジハード宣言を
しているので交渉なんか絶対にしません」というのは重い言葉ですね。
ここを理解しないと、この戦争というか、中東における戦争の本質が見えてこないですね。
ジェームズ その通りです。これは宗教戦争なのです。そこを理解しない人々が日本にもアメリカにも
多過ぎますね。ですから、間違った選択をするのですが、さすがにトランプ政権となればこの宗教戦争の
実態をわかっています。しかし、それでも交渉せずにはいられないのがいまのアメリカの状況なのです。
トランプの態度がコロコロ変わる、いわゆる「TACO(Trump Always Chickens Out=トランプはいつも
ビビってやめる)る」のもこれが理由です。
——イラン戦争の根深さがやっとわかりました。そしてトランプがTACOる理由も。
ジェームズ 宗教戦争に手を出すと絶対にこうなるのです。理性ではなく、教義にのみ従う人たちですからね。
イランのいまの指導者たちも、イスラエルのネタニヤフも、アメリカのヘグセスもみんなそうです。
そういう中でトランプだけはプラグマティストなので、宗教戦争をやっていません。なのでコロコロ変わります。
ここが問題の核心です。結局は自分ファーストなだけですが(苦笑)。
<R8年3月12日> (ネタニヤフ戦争 NO.3)
有料版|イラン戦争は間もなく終わる」!? これ本当なのか!? コロコロ変わるトランプ言動をまずはおさらいです!
日々態度と発言が変わるこのところのトランプ。つい先日はなんと「イラン戦争は間もなく終わる」と発言!
本当ならば嬉しいが、つい先日までは徹底的にイランを破壊すると言っていたはず。トランプに何が起きて
いるのか!? まずは言動をおさらいする前編です。 2026.03.12
ジェームズ しばらく手一杯の状況でリポートできませんでしたが、イラン戦争を巡る環境がコロコロ変わっています。
——コロコロ変わる!?
ジェームズ トランプの態度が数日のうちに変わるのです。どういうことかというとまず、
見てほしいのはホワイトハウス内のキリスト教シオニストの福音派による必勝祈願の祈りです。
Clash Report (@clashreport)x.com
——トランプを囲んで多くの議員が祈ってますね。
ェームズ これが3月6日の出来事で、彼らキリスト教シオニストの福音派議員たちは「イランは狂信国家だ」と
主張し、「今回のイラン戦争は宗教戦争であり、今後千年にわたる中東の進路を決定する。」と言っています。
つまり、“宗教的に徹底的に戦う”というのです。
——宗教的!? 厄介な感じがしますね。
ジェームズ 本当に厄介ですよ。しかも、そのド真ん中にトランプがいるわけですからね(苦笑)。
ということは完全に戦争賛成派が共和党を支配したということです、この時点では。そしてその筆頭が
ヘグセス戦争長官で、彼はこの時、「赤道より北の北半球は“大北アメリカ”である」とまで言い出して
戦争拡大まで狙っていました。これはいわゆるドンロー·ドクトリン(トランプ版モンロー·ドクトリン)の
滅茶苦茶な拡大解釈です。そういう中でトランプ大統領はイランに対して無条件降伏を突きつけました。
これは完全に第二次世界大戦の戦争観になってきています。
しかも、ヘグセス戦争長官は「イラン人をジェノサイドする」と語りましたからね。
——過激化に歯止めがかからない状態になっていますね。
ジェームズ この時点では本当に過激化するばかりで、その証拠に3月2日の段階からすでに
E-6Bマーキュリーという戦略航空機が中東に向けて飛ばされていたのです。
——E-6Bマーキュリー?
ジェームズ はい、これがクセモノで、「終末の飛行機」と呼ばれ、海中の原潜と通信ができる
特殊戦略機でこれが飛んでいればいつでも核ミサイルのボタンが押せるのです。
——えっ!? つまり、核攻撃を考えているということですか、トランプは。
ジェームズ はい。それも視野に入れていたと思いますね。ですから、イランに対して「無条件降伏しろ」と
言ったのです。日本もポツダム宣言が発せられた直後に原爆を投下されていますからね。
トランプの「無條件降伏発言」は核兵器を使うための方便なのです。
「俺の無条件降伏に従わなかったから核を撃ったのだ」という言い訳のための発言です。
——トランプ最悪ですね! 日本人としては他人事とは思えないですよ。
ジェームズ そうでしょうね、世界でたた一国原爆を落とされた国ですからね。ともかく、3月6日の時点の話が
これで翌日の7日になると、さらにトランプは「議会が反ユダヤ主義的になりつつあり、ユダヤ·ロビーの利益を
十分に守っていない」と言い出します。
Parody Jeff (@Parodyjeffx)x.com
——「議会はユダヤ·ロビーの利益を守っていない」!? ユダヤから金を貰っていることを隠そうともしないんですね!
ジェームズ 今回のイラン戦争は、前の記事でも書いているようにネタニヤフから脅されてやったことはかなり
広まってしまっていますからね。それは翌8日のワシントン·ポストで記事化されるほどですから
トランプとしてもやけっぱちになっているのでしょう。
前から言っているようにトランプ自身は反戦派だったのですから。実際、開戦してからもイラン政権と密かに
連絡を取り合って停戦の道を探っていたのです。ところが、その情報がネタニヤフの耳に入ったため
ホワイトハウスに圧力をかけて交渉を止められていたのです。ちなみに、その情報をネタニヤフにリーク
したのがトランプの娘婿のクシュナーとウィトコフ特別大使です。
彼らは毎日モサド長官、ネタニヤフと連絡を取り合っています。
——身内にスパイがいるんですね。
ジェームズ ですからトランプも手足を縛られている状態ではあったのです。そういう中で翌日の8日
「イランとの戦争をいつ終結させるかはイスラエルのネタニヤフ首相とともに決定する。やや相互的なものだと思う。
われわれは話し合っており、私は適切なタイミングで決定をくだすが、あらゆる要素が考慮されるだろう」と
発言しました。つまり、「この戦争はイスラエル次第だ。
俺に決定権はない」と言わんばかりの情けないことを言い出したのです(苦笑)。
トランプ氏、イラン戦争終結はネタニヤフ氏と共に決定
jp.reuters.com
——勘弁してくださいよ、、勝手に始めておいて!
ジェームズ トランプの急な戦略シフトの背景には再度のイスラエルの脅しがあったということです。
ここまで浸透されているとアメリカファーストなど永遠に無理です。ですから、ここまでは完全に
イスラエル主導で戦争は過激化するしかありませんでした。しかし、翌日の9日から風向きが変わってきます。
まず、ルビオ国務長官がヘグセス戦争長官の無制限戦争論をXで暗に批判します。
イラン戦争は「イランのミサイル発射能力」と「ミサイル製造能力」「敵の海軍」を破壊することだという
3つのゴールを提示しました。 Department of State (@StateDept)x.com
そして、トランプも同日、フロリダ州で行われた記者会見で「アメリカとイスラエルのイラン攻撃は大きな進展を
遂げている。間もなく終了する」と発言したのです。
——間もなく終了!? いきなり変わりましたね。それが本当であれば、素晴らしいですけど。
ジェームズ そうですね。ただ、「間もなく」というのがどの程度なのか、数日なのか数週間なのかは明言して
いませんからわかりません(苦笑)。しかし、この日から風向きが変わったのは確かで、ヘグセス戦争長官
バッシングが急に始まりました。戦争省内の不可解な経費にメスが入ったのです。
その金額は昨年1年間で約15兆円で、ほとんどが私的なものだったのです。
例えば、自宅用スタインウェイ&サンズ製グランドピアノ 9万8000ドル、新型 iPad などの Apple
デバイス 530 万ドル、アラスカ産タラバガニ 200万ドル、ロブスターの尾 690万ドルなどです(苦笑)。
Pete Hegseth Blew Billions on Fruit Basket Stands, Chairs, and Crab | The New Republic
newrepublic.com
——タラバガニに約3億、ロブスターに約10億、ステーキに22億円ですか!!
ジェームズ しかも、これ去年の9月の一ヶ月間だけですからね。本当に頭がおかしいですよ(苦笑)。
これがいままで出てこなかったのは戦争派がホワイトハウス内を牛耳っていたからです。
しかし、ここに来て出てきたということは、マルコ·ルビオ国務長官兼国家安全保障担当補佐官を筆頭とする
終戦派(国家安全保障会議)が再び台頭してきたことを意味します。もっとも、これは当たり前の話で
純粋にアメリカの国益に照らし合わせれば、ネタニヤフの戦争などやってられません。
そして、この直後、ヘグセス長官は会見で戦争の目標は「イランのミサイル能力の破壊」「イラン海軍の破壊」
「イランの核兵器を永久に排除する」というもので、
「すでに作戦の 11 日目に入っている」と言い出しだのです(苦笑)。
——ルビオの言ってた目標じゃないですか(苦笑)。
ジェームズ ですから、現状ではルビオvsヘグセスはルビオが勝利したようです。
もっともそれがいつ変わるかはわかりませんが。
そしてこれを一番喜んでいるのがトランプで11日のインタビューでは「イランにはもはや攻撃対象がない」とまで
言っていますから「イラン政権転覆」のゴールはイスラエルに丸投げということです。
これで終戦の方向性が見えてきましたね、とりあえずは。問題はこの状態がいつまで続くのか、いまは推移を
見守るしかないというところです。なぜなら、トランプがコロコロ変わるからです(苦笑)。
次回は「なぜ、トランプが急に終戦派に変わったのか」などの背景をお伝えします。
実はここにイラン戦争終結に向けてのヒントがあります。
<R8年3月6日> (ネタニヤフ戦争NO.2)
有料版|まさか!? トランプ政権内で内輪揉めが勃発!? 泥沼化必至のイラン戦争の行方は!!!!
泥沼化濃厚のイラン戦争だが、ここにきてなんとトランプ政権内で内輪揉めが勃発しているらしい。
本当にトランプ政権は大丈夫なのか!? 風雲急を告げるイラン戦争をジェームズ斉藤が徹底解説
ジェームズ イランの指導者の1人アリー・ラーニージャニーがXでトランプのイスラエル・ファーストを揶揄
しています。そのお陰で米兵が500人以上も死んだと言っています。
Ali Larijani | علی لاریجانی (@alilarijani_ir) x.com
(日本語訳)
トランプ氏はネタニヤフ氏のおふざけで、アメリカ国民をイランとの卑怯な戦争に引きずり込んだ。
さて、計算してみよう。(ここ数日で)500人以上の米兵が命を落としている今、アメリカは依然として第一なのか、
それともイスラエルが第一なのか? 物語は続く。神のご意志ならば、イマーム·ハメネイの殉教は、あなたに
大きな代償をもたらすだろう。
――500人も死んでるんですか!?
ジェームズ もちろん誇張はしていると思いますが、米軍側も米兵の死亡者数を隠蔽しているでしょう。
ですので、米軍側の公表より多くの戦死者があるとは思います。いずれにせよ、この発言でますます
ネタニヤフの戦争であることが周知されてしまってトランプ政権はより一層苦しい立場に追い込まれるでしょう。
テヘラン政権発の声明はすべてディスインフォメーションで情報戦の材料でしかないですが、
この戦争はあまりにもアメリカにとって大義名分がない戦いなので、多くのアメリカ人に響いてしまいます。
――トランプ政権が倒れるシナリオってどんなのが考えられますか?
ジェームズ トランプ自身はプラグマティストなので、まずは自分ファースト、次にアメリカ・ファーストを追求し
最悪の場合はネタニヤフ外しをしてでも何らかの形でイランとのディールを模索し続けると思います。
問題はトランプ政権内でルビオ国務長官とヘグセス戦争長官が対立しており、戦略が滅茶苦茶な方向性に
なっていることです。ルビオはAIPAC(イスラエル系のロビー団体)から献金を大量に受けていますが
「イスラエルの圧力で開戦に踏み切った」と暴露し、いまはネタニヤフと距離を置いています。
対してヘグセスはゴリゴリのキリスト教プロテスタントのカルヴァン主義者で、アメリカにおけるキリスト教シオニズム
のドンの一人です。この戦争を「キリストの第二の再臨」を引き起こすための聖戦(crusade)と捉えています。
――アメリカも聖戦ですか!?
ジェームズ トランプ政権の一部及びアメリカの福音派はそのような認識です。ですから、かなり厄介なことに
なり始めています。アメリカもイランも、やる気になってる人たちにはまったく引く気がありません。相手を
ジェノサイドするまで戦争をやめる気がないのが問題です。
――でも、開戦前は米軍のほうが戦争に消極的だったじゃないですか?
ジェームズ 開戦前は確かにそうでした。しかし、イランがジハード(聖戦)を声高に唱え始めるとそれに
呼応する人間が次々と現れてきています。米軍内ではヘグセス戦争長官だけでなく、司令官クラスまでが
「この戦争はキリスト再臨のための聖戦だ」と訓示して兵士を鼓舞し始めています。もちろん、このよう
な訓示は戦争長官の承認がなければできません。
しかもヘグセスは「むしろアメリカがイスラエルの攻撃を促した」と完全にルビオと矛盾する発言をしています。
彼はゴリゴリの反イスラム主義者でタトゥーに「異教徒」とアラビア語で入れているほど(イスラム教では「異教徒」は
駆逐の対象であり、ヘグセス長官は「やれるものならやってみろ」という挑発の意味で「異教徒」のタトゥーを
いれています)で、この戦争を「イスラム教徒狩り」として楽しんでいるくらいです。また彼は、第二のキリスト再臨の
きっかけとされる「第三の神殿」をエルサレムに建築することを歓迎する演説も過去に行っており、もはや狂信的な
レベルです。これでは戦争の出口が見えません。
――イスラム原理主義者と根っこは一緒ですね。
ジェームズ ですから、この戦争はいまやアメリカ=キリスト教、イスラエル=ユダヤ教、イラン=イスラム教と
アブラハムの宗教の三つ巴戦になっています。このような宗教的構図における戦いはイスラエルとイランに
とっては問題ないでしょう。正確に言えば、コーランに行動規範を明確に示しているイスラム教において
「イスラム原理主義」というのは宗教学的には誤解で、むしろイランが行っている対米ジハードこそが
「ごく普通のイスラム教」の実践です。対してキリスト教には行動規範が存在せず、ヘグセスがやろうとしている
対イスラム聖戦はゴリゴリのキリスト教原理主義(Christian fundamentalism)です。
キリスト教原理主義とはキリスト教に行動規範がないので聖書を文字通り読むことでで強引に行動規範を
生み出すという、「偉大なる妄想」でしかありません。そもそもキリストが「私の復活のためにイスラエルを
助けてイランを撃て」など言ったはずがありませんし、そのような記述も聖書に存在しません。
ーーへぐセスは暴走していると。
ジェームズ しかも、アメリカはキリスト教国家ではありません。合衆国憲法にはそんな記述はありませんからね。
独立宣言にも「神(God)」ではなく「創造主(Creator)」と記述しているくらいで、むしろアメリカはフリーメーソン
国家です(苦笑)。ですから米軍がキリストもしくは神に忠誠を誓うのもおかしな話です。
本来、合衆国憲法を守ることが任務の「憲法の軍隊」が米軍の本来の姿であり、キリスト教は各兵士の
心の問題です。ですから、ヘグセス戦争長官がやっていることは完全に合衆国憲法違反です。
勝手に米軍を十字軍化しています。
――聞いていると落としどころがまったく見えてこないですね。とりあえず、ぶん殴り合いしかなさそうですけど。
ジェームズ トランプ政権が崩壊するキッカケはこのルビオvsヘグセスの対立構造から派生する可能性が
あります。そもそも米軍の最高指揮官のトランプがルビオとヘグセスの対立を押さえられないのが問題です。
すでに米軍の指揮系統は混乱し始めています。
――そうですね。ちなみに全然影が薄いJDヴァンス副大統領の出番はありそうですか?
ジェームズ ありません。ますます影が薄くなっていますが、実はそれが彼の戦略です。
トランプに失態を演じ続けさせ、国内世論が反戦に固まったときに出てくると思います。
すべて2028年の大統領選に向けたポジショニングです。
――漁夫の利狙いだと。
ジェームズ はい。一見、それが一番賢いように見えますが、政権内がいまのようにバラバラなままですと
挙国一致かつ特攻精神で襲いかかってくるイランに士気の面で負けてしまいます。
それでいいのか?というのはありますが。そもそもムジャヒディーン(イスラム戦士)が軍事史で最も参考に
するのは日本の特攻精神です。イランでは、いま「殉教者ハメナイ師に続け!」という機運に
なっていますので。
――もしかして、ベトナム戦争のような負け方をする可能性もあるんですか?
ジェームズ 現在の米軍は深刻な弾薬不足でありベトナム戦争のように約10年も戦えないので
強制的に早期撤退をするか、もしくはアメリカがイランのミサイル発射台をすべて潰し、あとはイスラエルに
任せる形で撤退するかぐらいしかないと思います。反イラン勢力にしても、クルド人ミリシャがようやく動き
出したくらいでまだまだ政権転覆のレベルではありません。
――結局、トランプにとって、いいことがなかった侵攻のようですね、現状は。
ジェームズ それは最初からわかっていました。ですから、トランプは開戦前の最後の最後までディールに
望みを託していました。これはやはりトランプの本心がアメリカ・ファーストであったということです。
彼自身は本物です。しかし、イスラエルにがんじがらめにされて渋々開戦し、出口がまったく見えない戦争に
なってしまいました。このまま行くと確実に市場暴落が起こり大恐慌になるのでしょう。
以前私が危惧していたように、トランプは第二のフーバーになる可能性をいま孕んでいます。
<追伸>
ジェームズ なお、イランは地下にミサイル基地を作りまくっており、地上に発射台がない状態でも地下から
発射できます。地上の潜水艦作戦のようなものです。イランのミサイル発射台を壊滅させるのは、テヘラン
政権陥落でも難しいでしょう。イラン革命防衛隊(IRGC)残留部隊がジハード継続するので結局イラン
自体を殲滅するしかないかもしれません。したがって、軍事作戦のゴールに関しては昨日の記事で
言及したイスラエルのほうが正しいでしょう。
<R8年3月5日>(ネタニヤフ戦争 NO.1)
有料版|ついにイランがファトワー(死刑宣告)を発動!! 恐れていた泥沼化に進んでしまうのか!!
トランプがイランの暫定政権との対話を模索している中、イスラエルのネタニヤフ首相は、イランの専門家
会議を空爆。暫定政権まで潰してしまって、トランプに引き返すことを許さない。今後のイラン戦争はどうなるのか?
アメリカ、イスラエル、イランのゴールと戦略を徹底的に解説!! 2026.03.04
ジェームズ しばらく、所用で抜けられませんでした。すみません。
——いえいえ、いま絶対に忙しいはずですからね。
ジェームズ ともかく、まずはイラン情勢です。3月3日にイスラエルがイランの専門家会議を狙い撃ちにしました。
イランの最高指導者は専門家会議で選出されなければいけないので、専門家会議自体をぶっ壊しにかかりました。
——つまり、イスラエルは戦争の長期化を狙っているんですね?
ジェームズ いえ、イスラエルはイスラエル的短期決戦です。最高指導者が選ばれると、イランは本格的な戦争
指導ができるようになります。一方、最高指導者不在のイランではイラン革命防衛隊(IRGC)などによるゲリラ戦
しか遂行できずに国としての結束力を失いますので、これを狙ったのです。
——ただ、そうなるとトランプは停戦交渉を行う相手がいなくなりますから長期戦になるんじゃないんですか?
ジェームズ そうですね。アメリカにとっては長期戦になります。
——えっ、どういうことですか? 短期、長期どっちなんですか?
ジェームズ イスラエルにとって、この戦争は国家の存亡をかけた戦いです。対してアメリカにとっては
「ネタニヤフの戦争」を無理矢理やらされているので、我慢が続きません。短期戦や長期戦というのは
それぞれの時間の感覚で決まるということです。例えば、この最新動画を見てください。
Benjamin Netanyahu - בנימין נתניהו (@netanyahu) x.com
このインタビュー動画でも語っているようにネタニヤフ首相は「この戦争は短期決戦になるだろう。
時間はかかるかもしれないが、数年かかるということはない」と発言しています。ネタニヤフにとってイラン
との戦いはおおよそ1年ぐらい続くことは折り込み済みで、それを「短期」と言っています。しかし、アメリカに
とっての短期決戦の定義はベネズエラ侵攻を基にしていますから数時間から数日です。
——短期の定義が、かたや数時間から数日で、かたや年内ぐらいですか!? これはアメリカにとって
完全にマズいことになりますね。
ジェームズ ですから、イスラエルはいま事態を泥沼化するようにしか見えないことをやっているのです。
こうなってくると重要になるのがそれぞのゴールです。イスラエルの場合、すでにネタニヤフ首相が
開戦直後のイスラエル軍に対する訓示において「トーラーの箇所でアマレクの場面を思い出しなさい」と
言っています。 このアマレクとは聖書のサムエル記15章3節の部分で、神がサウル王に対し、アマレク人を
男女、乳幼児、家畜に至るまですべて滅ぼし尽くす(聖絶する)よう命じた場面です。これは敵を一人
残らず殺し、そのすべてを神に捧げる(滅ぼす)という「聖絶」の命令になります。
——つまり、イラク人の男女、乳幼児、家畜に至るまですべて滅ぼし尽くせと言っていると。
完全にジェノサイドじゃないですか。
ジェームズ それが宗教戦争なのです。もちろん、イスラエルの中にはこんなことをまったく考えていない
穏健派も多いです。しかし、ネタニヤフは違います。敬虔な正統派ユダヤとしてのタルムード教条主義に
加えて、自己保身に走っていますから、徹底的に戦争行為をしなければいけないのです。
——そんなのにアメリカはつきあってしまったんですね。やはり悪手でした。
ジェームズ いまのトランプ政権にとっては最悪手でしょうね。ちなみに、ホワイトハウスも今回の対イラン
軍事作戦のゴールを明確にしました。一部抜粋すると、
この週末、トランプ大統領はイラン政権に対する大規模戦闘作戦「オペレーション·エピック·フューリー」の
発動を決定しました。目的は明確です:
1 彼らのミサイルを破壊し、ミサイル産業を地上から根絶する。
2 彼らの海軍を殲滅する。
3 政権のテロ支援代理勢力が地域や世界を不安定化させたり、我が軍を攻撃したりできなくし
彼らがIED(即席爆発装置)や路側爆弾を使用できなくする。
4 イランが核兵器を絶対に取得できないようにする。
というものです。トランプ政権としては「戦争」をしているということをアメリカ国民に認識してもらいたく
ないので「大規模戦闘作戦(major combat operations)」という婉曲表現を使っています。
つまり、これはアメリカ版「特別軍事作戦」であり、ベネズエラ侵攻の延長線上に位置付けています。
短期決戦を模索していることは明らかです。
しかし、イランの軍事力と核施設のすべてを掃討するには短期では終わらないでしょうね。
実際、アメリカはイランに陸上部隊を派遣することを検討し始めましたし、イラン国内におけるクルド
人民兵など反体制民兵への武器供与なども検討しています。
米CIA、クルド人部隊への武器供与進める イランでの民衆蜂起引き起こす狙いと情報筋
www.cnn.co.jp
これらをやってしまえば、一気に暴力がエスカレートし、イランは内戦状態に追い込まれます。
同時にイラン革命防衛隊がアメリカ国内でテロ活動を活発化させ、極左による反戦デモも激化し
アメリカの内戦も煽られることになります。さらに、数日前、イランの最高指導者のさらに上のイスラム教
指導者でかつ99歳で最長老の大アーヤトッラー、ナセル·マカレム·シーラジー師がまだ生きていて
アメリカとイスラエルに対するファトワーをくだしました。これによってアメリカとの戦いはジハード(聖戦)に
なりましたので、ますますアメリカ国内に脅威が集中することになります。
——ファトワーって、例の死刑宣告ですね。
ジェームズ 本来ファトワーはイスラム教の法解釈に基づいた「見解」のことで死刑宣告ではありません。
1991年に日本で起きた悪魔の詩事件のように、個人に対するファトワーは暗殺の指示がほとんどなので
死刑宣告という誤解につながっていますが、今回のファトワーはジハードの発動を意味します。
ここで唯一の救いがあるとすれば、イランがシーア派だということです。スンニ派のように宣告した本人が
死ぬと永遠に解除されないものではなく、シーア派のファトワーは基本的に宣告した本人が死ねば解除
されます。 ともかく、アメリカもイスラエルも短期決戦がそれぞれのゴールであることは間違いありません。
しかし、短期決戦の概念も違えば、ゴールも違います。イスラエルの場合は「イラン·イスラム共和国」の
排除でアメリカの場合はイランの非核化です。いまのイランの体制がどうなろうと基本的に関係ありません。
なので開戦後もトランプはテヘラン政権と対話を継続し、ディールを模索していました。よって、イスラエルが
最も警戒するのはトランプがイランの最高指導者とディールをしてそそくさと戦争から撤退することです。
それを防ぐためにイスラエルはイランの専門家会議を攻撃し、最高指導者不在の状態を継続させようと
しているのです。
そしてさきほど、テヘラン政権が正式にアメリカとイスラエルに対してジハードを宣言しました。
大アーヤトッラーのファトワーを文書化したのです。テヘラン政権は完全に対話を放棄し、徹底抗戦を
すると宣言したのです。この方向性は最低でも大アーヤトッラーの死亡まで継続します。しかもこれは
国際法上における通念上の世俗主義的な「戦争」ではなく、宗教戦争としてのジハードです。
イラン革命防衛隊のみならず、イランという国家全体が一致団結して、イスラエルとアメリカと戦うということです。
また、今回のファトワーは「ウンマ(イスラム共同体)」に対してもくだされており、イスラム教徒であれば国籍や
居住地に関係なく対米及び対イスラエル·ジハードに参加する義務を負います。これによって今回のイラン
戦争の構図は完全に「イスラム教徒vs異教徒」となったので、アメリカとイスラエルがイスラム教に改宗しない
限り、大アーヤトッラーもファトワーを解除できません。
——かなり面倒なことになってきましたね。
ジェームズ そうですね。なにしろ、このジハードの方向性は、イランにおける最右翼のイラン革命防衛隊が
完全に実権を握ったことを意味し、今後は「分散化モザイク防衛ドクトリン」を実施していくことになるでしょう。
——分散化モザイク防衛ドクトリン?
ジェームズ これは最高指導者不在で実施される軍事ドクトリンで徹底したゲリラ戦を展開します。
ゲリラ戦と言っても、イラン革命防衛隊が仕掛けるものはドローンなどの最先端軍事技術を用いて行う
超ハイテク戦です。彼らのゲリラ戦は3段階からなり、1)目潰し(blind)、2)枯渇(deplete)
3)圧倒(overwhelm)の順に展開されます。すでに在バーレーン第五艦隊司令部などのC4ISR施設を
攻撃しており米軍兵士に戦死者が発生しています。また、しかも一機5万円から高くても300万円程度の
超格安中国製ドローンを大量に飛ばして、一発当たり1億5千万円から15億円もするアメリカの迎撃ミサイルを
ムダに浪費させています。第一段階の「目潰し」から第二段階の「枯渇」に移行し始めているわけです。
——でも、ホルムズ海峡は完全封鎖はできていないですよね?
ジェームズ 完全封鎖はできていませんが、イラン国内からミサイルの攻撃を加えることで、ロンドンの
ロイズ保険などの海運保険会社が保険に応じなくなっています。保険がないままホルムズ海峡を渡ろうと
するタンカーはありませんからすでに事実上の「海上封鎖」の状態に追い込んでいます。原油価格は高騰し
世界経済に対する影響は計り知れなません。イランは、航海の自由(freedom of navigation)などのアメリカが
作った世界経済システムそのものを解体しにかかっています。これがイランの対米ジハード戦略の真相です。
——自由主義経済の弱点を巧妙に突いてきてますね。アメリカはかなり厄介な相手を刺激してしまったんですね。
ジェームズ 非常に血生臭い長期戦の様相を呈してきているのは否定できませんね。しかもアメリカは
効果的な対抗策を持っていません。
私のメルマガのテーマである「戦略インテリジェンス」はゴールと戦略を見破ることなので、今回は当事国の
それぞれのゴールと戦略を明らかにしました。ここで明らかとなったのはイスラエルとイランは狂信的な
絶対主義に基づく揺るぎないゴールと戦略を持っているのに対し、アメリカはゴールも戦略もまったく一貫性が
ありません。開戦から1週間と経っていませんが、すでにアメリカにとってイラン戦争は泥沼化しており
今後ますます状況が悪化すると判断します。ブッシュJrのイラク戦争以上の大失態になる可能性を
孕んでしまっています。 こんな中で、3月19日、初訪米でトランプと首脳会談する高市さんはどうなるのか?
実は日本のほうもかなりキナ臭くなっています。次回はこれについてお話しましょう。
<2024年02月02日>
ホームページをリニューアルしました。
今日は天理教祖中山みき様が、現身をかくされた明治20年陰暦正月26日に由来する立教187年の春季大祭です。
さて、今回は2016年11月に「月よりの神言」のホームページを開設して以来7年ぶりのリニューアルです。
まだ未完成ですが、今後少しずつ改良を重ねていきより良いホームページにして行きたいと思っています。